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【2022/11/10更新】
- Q.偽物 乱藤四郎はどのような刀なのですか?
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A.
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「吉光」と銘を入れ、藤四郎吉光の茎の形状に成形しています。
銘を切った後に錆を付けて古い時代の物であるかのように見せかけたものです。●
刃文がうっすらと在りますが、本物の乱藤四郎の刃文とは異なります。
細いタガネで点々を打ち、小さな凹の連続で刃文を描いています。
[肉眼では小沸出来の刃文のようにみえるかもしれませんが、元は直刃(すぐは)調の浅い湾れ(のたれ)だった刃文を、乱れた刃文に見せかけているのです。]●
地鉄は研ぎ減り、芯鉄が出て、割れた部分に埋金を数ヶ所入れています。
太い金筋の様に見えるのは、埋金が光って見えるためです。●
さらに、地沸のように見せるため、小さなくぼみを刀身全面に強く打ち込んでいます。
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茎(なかご)からは硝酸イオンが検出され、錆を付ける際に硝酸(主に希硝酸)が使われたことが示唆されます。
明らかに「偽物」を目的に作られたものです。
- Q.偽物の乱藤四郎は、誰の作と考えられますか?
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A.
茎を削り出して造形し、そのうえ研ぎ減らしていますので、形状・鍛法などからでは判断できません。
鉄質などからどこの鉄を使ったか位は化学分析すれば判るかもしれません。 - Q.偽物の乱藤四郎はいつ頃の作だと考えられますか?
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A.
錆や刃文や地沸に見せかけた小さなくぼみ凹の内側から、極めて新しい(近年~最近)加工物でしょう。
新しければ平成25~26年頃、古くてもその30~40年前までと考えられます。 - Q.他には異なる所はありますか?
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A.
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附属の折り紙が偽物(折り紙の内容も正真と異なる)
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鎺(はばき)の構造[(正真の乱藤四郎の鎺は金無垢の埋忠(うめただ)二重鎺であるのに対し、偽物の乱藤四郎に付属していた鎺は一重鎺]
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白鞘を古く見せるために全体を染色している
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茎の反りを削って、より反っているかのように見せかけている
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茎の厚さが刀身と同じであり、古い刀が研ぎ減った形状ではない
本物と偽物を、皆様の肉眼でよく比較観察してください。